不動岡高校⇒東京理科大学経営学部
Q・「そもそもなぜ、個別指導を受けようと思ったのですか。」
A・「最初に個別指導を受けようと思った理由は苦手教科撲滅のためです。当時私は国語が苦手でいまいち勉強法もわからずにいました。また国語がもっとも成績が伸びづらいという認識がありこの一教科のせいで受験に失敗することを恐れていました。そこで国語を基礎から学ぶため一対一で教わることができる家庭教師をお願いしようと思いました。」
Q・「何人か個別指導の先生をチェンジしたそうですが、なぜ私(高畑)を選んだのですか。」
A・「高畑先生の前の先生をチェンジした理由は1つで誠実ではないと感じたからです。この先生は本気で自分の成績を上げようと考えていない、片手間で教えているというのは授業を受けている側に伝わります。私は受験を非常に重要視していたので、そのような人に任せるわけにはいきませんでした。一方、高畑先生からは本気さを感じました。高畑先生の1番の強みは人柄です。どういうところからこれを感じ取ったかというと、先生は受験に関してはもちろんですが、もっともっと将来のことを見据えてアドバイスや提案をしてくれたからです。1人の生徒として勉強を教えるだけでなく、ヒトを育てるという意識があるのではないかと感じました。もちろん授業に関しても詳しく、例を使い解説していただきわかりやすかったです。また、先生は成果だけでなく勉強の過程を評価するのも上手でモチベーションを保ちやすかったです。」
Q・「結果、どう思ってらっしゃいますか」
A・「先生を信頼しています。高校受験という人生初めての関門に一緒に頑張れて良かったと思っています。これからも人生の先生として困ったことや悩み事があれば相談してみたいです。」
Q・「受験生に何か、助言はありますか」
A・「数学が得意でしたので数学についての考え方を1つ。私自身大学時代に個別指導の塾でアルバイトをしていて感じたことがあります。数学が苦手だという生徒の多くは『数学とは考えるもの。暗記とは対極にある。』という固定観念がありました。高校数学程度であれば(早慶理系や旧帝大レベルは除いて)数学は暗記科目だと思います。こういうパターンの問題はこの解き方をする、ということを暗記していくのです。もちろん何故、何故を理解することは非常に大切ですが、解法暗記も効率最大化のための手段です。解法を一から考え出すのは難しいです。解法暗記を地道に行うのが数学を伸ばす秘訣だと思います。苦手意識を持っている人に少しでも役立てば幸いです。」
【講評】
私が拓海さんの指導に入ったのは、彼が中三の九月からでした。私が個別指導を本格的に始めて「初めて」担当した生徒でもあります。成績はかなり優秀で「国語」だけが「ドボン」な状態であり、国語さえ改善されれば志望校に届くことは明らかでした。この成績表を見た時に「彼は私の力を必要としている」と直感し、指導依頼を受けることにしました。
ただ、「今度の先生がダメだったら、個別指導はあきらめる」という趣旨の話をされていたことから、「これまで先生がたに恵まれてこなかったケース」と「本人や保護者様自身に問題があるケース」が考えられ、後者であれば思うような成果はあげられないかも…とやや不安になりながら初めての指導に入ったことを、昨日のことのように覚えています。
指導に入ってすぐに「直観」は「確信」に変わりました。「この子は大丈夫だ」と。「必ず志望校に合格できる」と。
とにかく「真面目」「素直」「努力家」そのうえ「地頭も強い」。「これまでの先生方は、いったい何をしていたんだ?」と怒りにも近い感情が湧きました。そのうえで「私と、この子の力ならば、100%受験までには間に合う」と確信できたのです。幸い、拓海さん自身も、私のことは信頼してくれているようでした。
彼の指導は本当に順調で、わずか五か月の指導期間でしたが「想像した以上の成長」を見せてくれました。初めての高校受験で彼も大変だったとは思いますが、私は彼の指導に入るのは「楽しくて仕方がなかった」です。無事「不動岡高校」という第一志望校に合格しましたが、実力的にはさらに難関の高校でも確実に合格できていたと思います。
高校受験が終わり、私が彼の指導を離れて二年半が過ぎたころ、「ふ」と唐突に拓海さんの顔が私の脳裏をよぎりました。「教師の勘」。「嫌な予感」。彼は「真面目」で「努力家」だったため、高校受験の段階で「全教科すべて優秀」というところまで仕上がっていました。ただ、「真面目すぎて頭が少し硬い」のと「精神的にやや繊細」なところがあり、「大学受験の際の進路選択」で大いに悩むのではないか、と思ったのです。
「取り越し苦労なら、それで良いのですが…」と保護者様に恐る恐るご連絡したところ、「ドンピシャのタイミングで、まさに今、盛大に悩んでいます!」とのこと。「やっぱりか!!」と思い、すぐに「大学の進路選択において知っていて欲しいこと」を手紙に書きました。何度かメールのやり取りをしたうえで、一度、お会いして話すことも出来ました。
実際に再会できたときは、もう本人の腹は決まっていたようで「男の顔」になっていました。学力は非常にある子でしたので「行く道」さえ決まれば、もう何も心配することは無かったです。大学の合格を連絡してくれた時は、心の底から安堵したのと、彼の成長ぶりを嬉しく思いました。
ずっと「集団授業」を生業としていた私でしたが、彼の指導に入れたことで「個別指導の面白さ・奥深さ」に気付くことが出来ました。また、私自身「プロ」としてやっていく自信を持つことができました。彼は私に感謝してくれていますが、私も彼に感謝しています。